【BCP ニュース】ホルムズ海峡閉鎖の可能性、イラン国会が封鎖を承認

安全保障、経済安全保障

ニュース:

・本日6月23日、各報道によるとイランの国会がホルムズ海峡封鎖を承認、これを受けて林内閣官房長官が注視する旨発言しています。

・イランによる海峡封鎖の最終判断は最高安全員会にゆだねられるとのことです。

コメント:

・原油が主要な外貨獲得手段であるイランにとって、ホルムズ海峡を閉鎖することは自らの首を絞めることになるので閉鎖はないだろう、といった識者の意見もありましたが、一気にその現実味を帯びてきました。

・日本は原油の8割以上を中東から輸入していますが、そのほとんどをホルムズ海峡経由で運んでいます。もし閉鎖されるということになると原油はもちろんのこと多くの波及リスクが想定されます。一般消費者への影響も大きいものになるでしょう。

・例えば現在も自衛隊は、アデン湾において主に日本の商船を守るべく対海賊対処行動をとっていますが、ホルムズ海峡閉鎖においてはそのような対処も効かず、少なくとも当面は打つ手なし、見守るしかない、といったところでしょう。

・中長期的には、やはり国レベルでエネルギーの多角化を進めるという対策を検討・実行することになると思いますが簡単ではないでしょう。

・企業においても事業継続の観点から供給元などの多角化が望ましいと思いますが、一朝一夕ではいかないはずです。やはり危機は来るときには来ます。平素から少しづつであってもリスクに強い組織構築を推進することをお勧めします。