【BCP コラム】BCPの基本 リスク評価(Risk Assessment)、事業(業務)影響度評価(BIA: Business Impact Analysis)の次は?
先般、本コラムで事業(業務)影響度評価(BIA)について解説しましたが、今回はその次のステップについて解説します。
最小限の労力で最大限の効果を! 重要業務継続のための対策を考えよう!
・事業(業務)影響度評価(BIA)において、重要業務を特定し重要業務が複数ある場合は優先順位を決めました。次は重要業務を継続させるための対策を考えます。
・リスク評価(Risk Assessment)でリスクを特定しましたが、そのリスクが現実のものとなった場合に、如何に重要業務を継続させるか考えましょう。リスクが複数あり、各々のリスクに応じた対策を考えるのは大変だ、とういう場合は、代表的なリスクのみを考えるだけでも大きな意義があります。蓋然性や影響度から重視するリスクを代表的なリスクを取り上げ、シナリオを考えて重要業務に何が起こるか検討しましょう。シナリオ以外のリスクに対しても、ある程度応用できる場合が多いですので、まったく準備していない状況よりもはるかに事業継続の対応が容易になるでしょう。
・シナリオを考えて重要業務に何が起こるか検討する際は、BIAで考えた重要業務を行うために必要な具体的な業務に何が起こるのかブレイクダウンして検討するとよいでしょう。
対応策(Risk Treatment)の検討・決定。対応策の構築に時間がかかる場合は計画を!
・シナリオを考えて重要業務に何が起こるか検討したら、次は対策を検討し決定しましょう。対策はお金をかけずにすぐにできるものと、予算や時間が必要なものに分けることができると思います。
・例えば、南海トラフ地震により1日停電が予想される地域において電力供給を止めることが許されない重要業務を行っている場合、独立した発電機を備えていることも多いでしょう。しかし燃料タンクの容量上電力供給が6時間しかない、といった課題があるケースで他の業務への電源をすべてカットして重要業務にすべて回し何とか24時間もたせる、といった対策は比較的すぐにできる対策でしょう。一方、他の業務も電力が必要なので発電機用燃料タンクを増設しようとなると、予算獲得、業者選定、工事など中長期になってしまうかもれません。そのような時は、担当、段取り、設置時期などを明示した計画を作成するようにしましょう。
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