【台湾有事 ニュース】台湾、中国の侵攻を想定した大規模軍事演習を開始
〈BCP 安全保障〉演習はシナリオや計画などを検証する貴重な機会
ニュース:
・7月9日から台湾において、中国の侵攻に備える年次の大規模軍事演習が開始されました。
・「漢光演習」と呼ばれるこの大規模演習は今年で41回目、今月18日まで行われるとのことです。
・演習は、中国軍のグレーゾーンでの作戦から、台湾のインフラ施設への攻撃、台湾への着上陸といったシナリオを想定し、いわゆる指揮所演習、実動演習、予備役招集などを組みわせたものでグレーゾーン事態の検証などが演習の主眼となっているようです。
コメント:
・15日から18日にかけて各地自体で防空演習が行われ市民も退避行動をとることが求められます。言うまでもありませんが、多くの市民も参加する演習であることが日本で行われる大規模演習との大きな違いの一つでしょう。
・また、本演習では台湾島南部に着上陸した人民解放軍侵攻部隊を台湾軍が阻止、遅滞する作戦も検証されるようです。これもまた貴重なデータになると思います。
・大規模な陸上作戦部隊を敵地に着上陸させること自体容易なことではありませんが、成功裏に着上陸して橋頭保を確保できたとしても、台北に攻めあがるためには継続的な大量の補給や部隊の投入が必要です。そのため中国軍は台湾海峡での行動の自由を確保する必要があります。米国をはじめとする有志連合が、A2AD戦略をとる中国軍に対し台湾海峡において優勢を確保するまでに台湾軍がいつまで持ちこたえられるか、それまで米軍は台湾海峡を抑えることができるか、本演習をみることにより概ね推測できると思います。(了)