【防災ニュース&コメント】災害対策の強化 改正災害対策基本法などが国会で成立

ニュース:

・2025年5月28日、能登半島地震の教訓等を踏まえて災害対策の強化を図ることを目的とした改正災害対策基本法、災害救助法などが参院本会議で賛成多数により可決、成立しました。

・改正された被災者支援の充実施策として、①被災者に対する福祉的支援等の充実、②広域避難の円滑化、③「被災者援護協力団体」(NPO,ボランティア団体等)の登録制度の創設、及び④防災DX・備蓄の推進 が挙げられています。

コメント:

・③「「被災者援護協力団体」の登録制度の創設」は、NPO,ボランティア団体さん等を事前に登録、データベース化して、災害発生時(後)に円滑に活動してもらうことを目指すものです。一般的に災害時には、吹き出し支援や被災家屋の片づけなど多くのマンパワーを必要とする支援所要が生じます。被災者の方々にとって大きな助けとなることが期待されます。

・「①被災者に対する福祉的支援等の充実」は高齢者等の要配慮者などの多様なニーズに対応するためのものです。現場で多様なニーズに対応するためには、特に災害時においてはより多くのマンパワーが必要になるでしょう。要介護者への支援は特に技能などが必要な場合もあるかもしれませんが、「③「被災者援護協力団体」の登録制度の創設」により、この分野でもボランティアさんなどの活動の場が広がれば、と思います。

・その他、②「広域避難の円滑化」、④「防災DX・備蓄の推進」などにより災害時の行政サービスの向上が期待されます。要注目です。