【防災ニュース・コメント】政府、南海トラフ地震の死者数8割減を目標とし、計画改定へ
南海トラフ地震関連ニュース:
・6月10日の各社報道によると、政府は3月に発表した南海トラフ巨大地震の被害想定で最大29万8千人とした死者数に関し、今後10年間でおおむね8割減とする目標を設定する方針を固めました。
・南海トラフ巨大地震の「防災対策推進基本計画」におおむね10年間で完遂すべき重点施策とともに目標を盛り込み、被害が想定される自治体には、地域での対策を定めた推進計画の改定作業を呼びかけるとのことです。
コメント:
・最大29万8千人という数字は、陰鬱になるような大きな数字です。
・死者数を大きく減らすためには、津波対策や建物の耐震化などの方向性が考えられます。
・特に津波については、最悪ケースで3メートル以上が福島県~沖縄県にかけての25都府県、10メートル以上が関東~九州にかけての13都県で想定され、1m以上の津波が30分以内に到達するとされる地域も多々あります。
・恐ろしい津波ですが、東日本大震災において救援活動等に携わった私の経験からも、訓練や各種準備により格段に生存率をあげることができる、ということを実感しています。
・文字通りの一瞬の判断、特にリーダーなどの判断や行動が生死を分けることになるでしょう。その時に迅速、適切に判断、行動するためには訓練なども含めた平素からの準備が必要です。津波対策は、建物の耐震化などに比して低コストであり、すぐに取り組めると思います。すぐに始めましょう。